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ウクライナ避難民の方による家庭料理教室第6回を実施しました

2023年2月27日

弊社は、ウクライナ避難民の方に、家庭料理を教えて頂くプロジェクトを行っております。

  

日本でなかなかお仕事の見つかりにくい、日本語の分からない方、中長期的に日本に滞在せざるをえない方、周囲に日本語の話せる方やサポートが少ない方を優先し、弊社アルバイトとして報酬ありの「お仕事」として来て頂いています。

 

第6回は、お馴染みキーウのヴェーラさんによる「ワレーニキ」(餃子)と「ブリヌィ」(クレープ)の2品。今日は忙しくなります!折しもこの日は東スラヴ圏の春を迎える祭り「マースレニッツア」(バター祭り)の期間。まだキリスト教が布教される前のこの社会は多神教の世界でした。自然を崇める「異教時代」からの風習で、太陽を模したクレープを食べます。今日は皆でマースレニッツアもお祝いしましょう。

 

前回御参加の野村先生と井上先生、さらにFHJ全国高等学校家庭クラブ連盟事務局の宮田佐智子様も御参加です。もちろん、ウクライナ料理作りは初めてです。

 

まずは、ワレーニキから。

「ワレーニキには、玉ねぎがあればあるほどいいのよ」とヴェーラさん。みじん切りの玉ねぎを飴色になるまで炒めます。同時並行で具となるジャガイモを茹でます。

 

 

 

生地作りです。薄力粉と卵を用意。

 

 

しっかりこねたら、丸くまとめて室温で20分程度寝かせます。ヴェーラさんの巧みな手つきに、一同はただ見入るのみです…。

 

 

お次は、具を生地でつつむ作業。皆で手分けして…。具は棒状に伸ばし、ナイフで程よい大きさに切り皿に並べます。こうすればいちいちスプーンで取らなくても、すぐに成形できるそうです。

 

 

出来ました~!100個のワレーニキ!記念撮影です。

 

 

壮観です。薄力粉500g分のワレーニキ!

 

 

さて、ワレーニキはひとまず置いておき、次はブリヌィを焼きます。今日は総勢6名。フライパン2台体制でガンガン焼いていきましょう。時間がありません。井上先生が見事な手つきで手早く焼いていき、ヴェーラさんは「今日は素晴らしい助手がいますね!」と大喜び。

 

 

ほら!春の太陽のようなブリヌィが焼けました。丸く香ばしい香りがします。このブリヌィ・レシピはヴェーラさんいわく「ベルベットのような食感になるようにしてあります」。ブリヌィの端がちりちりになっています。このような場合はお皿やボールをかぶせ乾燥を避け、端までしっとりさせるのがコツだとか。

 

 

今度はワレーニキを茹でます。

 

 

茹で上がったら、最初に炒めていた玉ねぎのみじん切りソテーをワレーニキに絡めて完成です。

 

 

今日は2品だったので、大忙しのレッスンでした。

 

 

ワレーニキはバターと玉ねぎの香り。確かに、この玉ねぎが良い仕事していますね。ピクルスとサワークリームを添えて頂きます。「実はお醤油をたらしても美味しいって、日本に来てから分かりました」とヴェーラさん。皆で醤油味もトライしてみました。野村先生も宮田様も「美味しい!」East meets Westといったところですね。ブリヌィはサワークリームや苺ジャム、蜂蜜も合います。春らしい活力を呼ぶ一品です。

 

 

ウクライナは小麦の生産が盛んです。それゆえ、ワレーニキやブリヌィなど小麦を使った食事は人々の身近なメニューです。しかし、この戦争で世界の穀物事情が狂い始め、戦争から1年がたったこの日、極東の果ての国で、温かいテーブルを囲めるだけでも私達は幸福なのでしょう。

 

夜が更けても、話題が尽きる事はありませんでした。

 

株式会社日露サービス

代表取締役社長

野口久美子

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