第19回ウクライナ避難民の方によるウクライナ家庭料理教室★卵とあさつきのピロシキ
2024年4月21日
弊社は、ウクライナ避難民の方に、家庭料理を教えて頂くプロジェクト(ロシア語通訳付き)を行っております。
日本でなかなかお仕事の見つかりにくい、日本語の分からない方、中長期的に日本に滞在せざるをえない方、周囲に日本語の話せる方やサポートが少ない方を優先し、報酬ありの「お仕事」として来て頂いています。
19回目を迎えた今回は、定番料理「ピロシキ」。さらにマヨネーズを手作りしての「サラダ2種」です。ピロシキは一度は作ってみたいと思っていましたが、生地が難しそう…。でも旧ソ連圏料理のド定番。ウクライナ家庭料理教室を標榜する以上、絶対にハズせません。日本のパン屋で売られている「春雨&きくらげ」系ではなく、キャベツや肉など多様な具を使います。今回も、おなじみ家庭科のスペシャリストの皆様がご参加くださいました。誠に有難う御座います!
宮田さんが御自宅で栽培しているディルを持ってきてくださいました。「いい香りですね!」とヴェーラさんも嬉しそう。生のディルが使えるなんて有難い限りです。これはサラダに使うことになりました。
まずは生地作り。ヴェーラさんの御家庭では、ケフィール(ヨーグルトに似たコーカサスの発酵乳)を使って生地を作りますが、日本にはないので今回はドライイーストを使います。「今日は時間も限られ、ケフィールも使いません。上手くできるか心配なんです」とヴェーラさん。
生地作りの合間に、ピロシキの具を作っていきます。ゆで卵を6個作り、あさつきをどっさり。ヴェーラさんと井上先生が大忙しで、バターで炒めています。
生地は一次発酵ののち、成形します。
「真ん中をつまんで、しっかり閉じて下さい」「できました」「野村先生、すごい!」「ヴェーラさん、これでいいですか」「置いておくと口がひらくから、もっとしっかり閉じて」「あ~!!ハミでてる~」私が作るのは超ヤブ医者の外科手術みたい。ピロシキが閉じない…。ぱっくりと開いてしまいます。
並行して、マヨネーズ作りです。ウクライナはひまわり油の輸出国、今回はひまわり油でよりリアルな味わいにしましょう。弊社のブレンダー、殆ど使ったことがないのでセットする段階からたじろいでしまいます。やばい、時間がない。皆さんのお手を借りて、なんとか材料を混ぜ始めましたが、今度はマヨネーズが固まらない。「卵が足りないかもしれません、追加しましょう」「了解です!」卵を足すと、今度は大丈夫。ぽってりとした質感のマヨネーズが出来ました。これはたくさん出来ました。
お次は、サラダ。ヴェーラさんが予め茹でてきたビーツを試食して頂くと、皆さん「甘い!」「おいしい…」。茹でたビーツの甘さは格別、これは美味しいサラダになりそう。ここにくるみとプルーンを混ぜます。そして手作りマヨネーズ。トマトときゅうりとあさつきのサラダも、同様に作ります。
そうこうするうちにピロシキが最終工程に。220℃のオーブンで15分、焼きあがりました。「仕上げにバターを塗りますよ」刷毛で溶かしバターをたっぷりと。レッスン開始から3時間も経過してしまった!
こちら、本日の「ピロシキ」が完成です。焼きたてのピロシキ、部屋中にいい香りが広がります。いや~、結構疲れたね。
サラダも完成。
卵とあさつきのピロシキ、さっそく焼きたてを頂きます。満場一致のおいしさですね。私はこれまでの人生で幾つのピロシキを賞味してきたことか。でも焼きたてを食べる機会はありませんでした。あさつきの香りが効いて、いくつでも食べられそう…。参加者の皆さんも黙々と召し上がっています。この料理教室で、有数のレシピかもしれない。それにしても、ロシアの食堂や街角で立ち食いしたピロシキを思い返せば、食堂のおばさんたちは真の英雄!勲章をさしあげたいくらいです。1個のピロシキにこんなに手間がかかるとは知りませんでした…。しかし「春雨&きくらげ」系の「ピロシキ」は一体どこから来たのでしょうね。
ビーツのサラダも皆さんに大好評、ピンクパープルでギャルっぽい印象です。見た目も味も女子会向けです。ビーツとプルーンの甘みと胡桃のクリスピー感が楽しい一品。トマトときゅうりとあさつきのサラダも、鮮度のいいディルと手作りマヨネーズが効いて、いますぐ食べたい気分に。
今回は、なかなか時間がかかりましたが大満足でこれにて終了です。次回、このチームは「キエフ風チキンカツ」に挑戦。ウクライナの首都の名を冠した、旧ソ連圏で広く知られている鶏肉料理です。20回目に相応しい華やかな一品です。
株式会社日露サービス
代表取締役社長
野口久美子
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