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ウズベキスタン サマルカンドは星と出会いの街

2022年6月13日

4月下旬、とある案件のため、ウズベキスタンの古都サマルカンドを訪問しました。羽田からイスタンブール経由、トランジットも含めて片道33時間かけての久しぶりの外国訪問です。
まずは、イスタンブールでお茶を一杯。…あー、しみる!
ここからさらに5時間、空路でサマルカンドへ。
 

 

シルクロードの都市サマルカンドは、2001年ユネスコの世界文化遺産に「サマルカンド―文化の十字路」として登録されました。イスラム建築の粋を集めたような3棟のメドレセ(神学校)がそびえるレギスタン広場は、まさにこの町の歴史と文化の中心。悠久の歴史を味わおうと思い、この世界遺産の広場に立てば、そこはウズベキスタン各地から集まった修学旅行生でギッシリなのでした。

 

 

サマルカンドの子供達は、好奇心旺盛。

青く神秘的なメドレセやモスクを巡り歩き、その美には驚くばかり。そんな私の横にさりげなく立ち、子供達はささっと自撮りをしてる!この町の子供達は外国人が大好きだそうです。一緒に写真を撮りたいし、話をしてみたい。外国人だと思えば、遠慮なくじろじろ見るのは当たり前とのこと。

 

 

「英語、話せますかあ」「一緒に写真撮りたいんです!」
かわいいサマルカンドの少女達にかこまれ、極東から来た外国人としては悪い気はしません。旧ソ連圏の多くの町を訪ね歩きましたが、ここまでフレンドリーな子供達がいる町はありませんでした。

 

サマルカンドでは、興味深い出会いがありました。

偶然乗ったタクシー、私達一行は日本語で会話をしていると
「え、日本人ですか!?」。

ドライバーのアブロールさんが、振り返りました。彼は数年前、茨城の日本語学校に在籍していました。「親戚のお兄さんが筑波大に留学していました。私も日本に行きたくて留学したんです。とても楽しかったです!」

 

 

翌日は、アブロールさんとサマルカンド市内の日本料理屋でお寿司を食べながら、懇親会。現在、サマルカンドで大学に入り直し、東洋系の言語や文化を習得しているアブロールさんは、また日本を訪れることを目標にしています。日本を愛してくれる外国の若者には、いつも感謝の気持ちしかありません…。

ちなみに、サマルカンド風のお寿司はクリームチーズがたっぷり。海まで2回国境を超える二重内陸国です。魚は豊富ではないのが現実。でも、美味しいお寿司でした。

 

 

サマルカンドでは、レギスタン広場も大変美しいのですが、一番のお勧めはウルグ・ベク天文台。アブロールさんの道案内で訪ねました。ティムール朝第4代君主のウルグ・ベクは、1428年、天文学者を大勢擁し、天文台を建設します。

 

 

彼らは六分儀を用いて天体観測を行っていました。1年間が365日であることを導き出し、1437年、1018の天体を掲載した「ウルグ・ベク星表」を作成しました。これはまさに中世で最も重要な天文表です。

 

 

ここは、是非、星達の輝く夜に訪れたかった場所です。

 

 

15世紀、ウルグ・ベク達が熱い眼差しで見つめた星たちが輝く中、彼らの学びの軌跡を辿るのは最高にロマンのあるひと時ではないでしょうか。

 

 

賑やかな市場や、美味しいウズベキスタン料理も、旅人を楽しませてくれます。ウズベキスタンの中でも、とりわけ多民族の国際都市でもあるサマルカンドは星と出会いの町でした。改めて、平和の下に人々と触れ合える素晴らしさを尊く感じる、意義深い滞在でした。

 

 

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