第27回!ウクライナ避難民の方によるウクライナ家庭料理教室★フリカデリキのスープと野菜サラダ、そして楽しいお茶席
2025年2月12日
弊社は、ウクライナ避難民の方に、家庭料理を教えて頂くプロジェクト(ロシア語通訳付き)を行っております。
日本でなかなかお仕事の見つかりにくい、日本語の分からない方、中長期的に日本に滞在せざるをえない方、周囲に日本語の話せる方やサポートが少ない方を優先し、報酬ありの「お仕事」として来て頂いています。
チェフチェーリ(тефтели)、それはミートボール。どこの食堂でも売ってる、家庭でも食べられている、ロシア語圏の代表的なお料理の一つ。ヴェーラさんに、今度の料理教室チェフチェーリなんてどう?と尋ねると「それならフリカデリキ(фрикадельки)にしましょう」。「フリカデリキって?チェフチェーリと似てるんですか?」「似てますが、フリカデリキはスープで食べるミートボールなんですよ。お腹いっぱいになり、残りは翌日も食べられます」フリカデリキ!語源はドイツ語の面白い響きの言葉です。
今日もおなじみの家庭科の先生方のご参加です。今回はスペシャル・イベント付きです。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
まずは、ひき肉にたっぷり胡椒を。たまねぎはまるごと1個すりおろして、つなぎには生のお米を入れます。…恒例のたまねぎおろし。これは結構な苦行よ、涙でボロボロになっちゃう。とっさにヴェーラさんが「たまねぎは私がおろしますね、窓を開けましょう。皆さん泣いてしまうから」。ありがとうございます!!一同、ホッとしてしまった。
お次は、肉団子作り。ヴェーラさん、どうすればいいですか。「まず小さく種を取ってください。大きさの目安は、これを食べるときに使う大匙に乗るくらい。チェフチェーリは大き目ですがこちらは小さく」。皆さんで早速トライします。ピロシキやガルプツィと違って、成形はとても簡単!「フリカデリキが張り付かないように、濡らしたまな板に並べて下さい」。
鍋に湯を沸かし、出来上がったフリカデリキを入れて煮ます。さらに横で同時並行でにんじんと玉ねぎを炒め、トマトピューレを入れます。程よくいたまったら、鍋に加えてさらにじっくり煮込み、出来上がり。さらに同時並行で野菜サラダを作るのもお忘れなく。という訳で、今日も忙しい。
美味しいスープには、バゲットを添えてみます。あー、いい香り。冬の日の香りよね。
では!頂きます。皆さん、お味は?「…お~い~し~!」。そうなんですよね、いつもこう答えるしかないくらい、美味しいんですよね。「長く煮込んでるのに、肉団子は柔らかいんですね」「牛豚あいびきは長く煮ると柔らかいんです。鶏ひき肉は子供向けになりますが、その場合は煮込みは短くしましょう」「トマト味が良いですね」「トマトペーストなしでも良いですよ。その場合は、スープは黄色でこのバージョンも美味しいです」
さて、今日はお茶を嗜まれている野村先生が、ヴェーラさんにお点前のデモンストレーションをしてくださいます!「お茶碗になりそうなもの、ありますか」ン~!むかーし貰ったジンバブエ土産の小鉢とかでもいいですか…?「大丈夫!」ホントに?中がシマウマ柄なんだけどなあ。ま、いっか。野村先生が茶杓でお抹茶を入れ、茶筅で優雅に点てていきます。「はい、ヴェーラさん、どうぞ」ヴェーラさんも皆さんに飲み方を教わりながら、まずは一服。私達も頂きます!
「じゃあ次はヴェーラさんが点ててみましょう」と野村先生。え!と驚くヴェーラさんですが、これも異文化交流、挑戦です。「お茶碗は持たないで、ここを押さえて」「こう?」「そうそう」「お茶は、心が大事なんです。心がこめてお茶を点てる」。私なんかスパークリングに赤ワインもひっかけて、もうかなりいい気分よ、デキ上がってるって感じね。心かあ。何事もそれに尽きるわね…。心を尽くさずともなんとなく生きられてしまう世の中って、ホント世知辛いよね…って、親愛なる読者の皆さん、ここは酔っ払いのろれつのまわらない意見の開陳として読んで頂いて結構よ…。
馴染みのない者にとっては堅苦しいイメージの茶の湯の世界ですが、リラックスしてお抹茶を頂くのは、とても楽しい。ちょっとお茶をやってみようかな、と思ってしまいます。外国と関わることであぶりだされる日本文化の豊かさに気づかされることが、時々ありますが、まさに今回がそうでした。
春近い来月は、温かいスープはお休み。ちょっと路線変更で、じゃが芋をふんだんに使う(やや労力の要する)ベラルーシ料理に挑戦します!
株式会社日露サービス
代表取締役社長
野口久美子
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