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第25回!ウクライナ避難民の方によるウクライナ家庭料理教室★ビーフストロガノフ

2024年12月16日

弊社は、ウクライナ避難民の方に、家庭料理を教えて頂くプロジェクト(ロシア語通訳付き)を行っております。

  

日本でなかなかお仕事の見つかりにくい、日本語の分からない方、中長期的に日本に滞在せざるをえない方、周囲に日本語の話せる方やサポートが少ない方を優先し、報酬ありの「お仕事」として来て頂いています。

 

早いもので25回目のウクライナ家庭料理教室、クリスマスも近いので、ちょっとご馳走感のある献立がいいかも。やっぱりロシア語圏なら「ビーフストロガノフ」でしょう!牛肉をふんだんに使い、生クリームで煮込む温かいシチュー。12月の夜には最高の友です。「ヴェーラさん、12月はビーフストロガノフにしません?」「いいですね、ソ連時代に工場で勤めていた頃、職員食堂でよくでたんですよ」「食堂の定番メニュー!?」「あれはレストランではなく、食堂や家庭で食べるものですよ」。ああ、確かに、思い返せば私もハバロフスクのラジオ局の職員食堂で食べていました。要は、日本で言えば牛丼の系譜なんですかね。まあ、やってみましょう!今回のご参加は、おなじみ家庭科のスペシャリストのお二方!どうぞよろしくお願い致します。

 

今日の材料はこちら。「お肉はもっと安くてもいいですよ、いいお肉なら煮込む時間も短いですが、固いなら固いなりにじっくり煮ます。今日は私のとてもお気に入りの鍋を持ってきました。ドイツ製で厚手、キーウで買ったものです。孫が生まれて日本に会いにきた時にこちらに持ってきたんですよ」。ヘルメットのような頑丈なドイツの鍋、今日はドイツにも手伝ってもらいましょう!

 

 

「肉を切ります。薄切りしてから、細切りにしてください」「はいっ!」「上手く出来るか、とても緊張してるんです」。大丈夫よ、ヴェーラさん。私達はあなたのお料理ならなんでも美味しく食べるから…。

 

 

切った肉に、小麦粉とコショウをまぶします。ここでの小麦粉の量が、ビーフストロガノフのとろみに影響するので、好みで加減します。

 

 

肉を3回に分けて、しっかり炒めます。さらに玉ねぎとトマトペースト、にんにくも入れます。「トマトペーストの役割は、色付けです。使わなくても構いません」。あ~、焼ける牛肉の香りが食欲をそそります。そこに生クリームを注ぎ、煮込みます。もうこの時点で見た目にも美味しそうな色合いです。なんか華やかな感じ!

 

 

きゃー♪あとは煮えるのを待つだけ♪という訳ではなく、ここからが本番。ガルニール(付け合わせ)のマッシュポテトとグリーンサラダを並行して調理しなくてはいけません。「ヴェーラさん、じゃがいもは」「皮をむいて、同じ大きさにしましょう」。以前もマッシュポテトは作りました。「今日は、時短のレシピです。じゃがいもを茹でた鍋にそのまま牛乳とバターを入れて作りましょう」前回は牛乳を別途温めていましたが、これなら洗い物も減ります。マッシャーでつぶし、真っ白な雪原のようなマッシュポテトが出来上がりました。

 

 

サラダは、シンプルにサニーレタスや紫たまねぎを使います。味付けも簡単、オリーブオイル、ビネガーに塩。ウーン、ちょっと作りすぎたかな。鍋いっぱいになってしまった。まあ、いっか。

 

 

そうこうするうちに、ビーフストロガノフが煮えました。「イタリアンパセリを振ると彩りも良く美味しいんです!」とヴェーラさん。あ~!いい感じ!わかる、わかる、わかります!

 

 

絶対、美味しいビーフストロガノフが、出来ました。

 

 

牛肉のうまみとクリームのこってり感が冬の寒さを吹き飛ばすようです。散らしたイタリアンパセリの香りもマッチし大変ボリュームのある一品になりました。ご参加のお二人にご感想を尋ねると「美味しすぎます…」。それだけ!?まあ、確かにそれ以上形容しがたいおいしさ。一同、(いつも通り)無言で食べています。今回はマッシュポテトにかけて頂いたのですが、とてもよく合います。「私がウクライナに居た頃、家で作ってよく作っていましたが、マッシュポテトが定番でした。でも、ソースによくからむもの、例えばご飯、マカロニ、そばの実でも良いですよ」。ちなみに今日は、11月に日独協会さんで頂いたドイツとオーストリアで秋に出回る新酒フェーダーワイサー(オーストリアではシュトルムと呼ばれます)をお出ししました。秋の味覚で限られたシーズンだけのものだそう。微発泡のロゼが、やっばい、ビーフストロガノフにぴったりじゃないの…。試食、というかもうこれは軽い忘年会ですね。いやあ、もう年末だしね。

 

 

2024年のウクライナ家庭料理教室は、こんな素敵なメニューで大団円。今年はチキンキエフやピロシキにも挑戦し、手の込んだ新しい献立もマスターできました。来年は1月からスタートします。いつもこの料理教室コラムを愛読して下さっている皆様、どうもありがとうございました。皆様の2025年がこのビーフストロガノフのように、心躍る華やかな1年となりますように!

 

 

株式会社日露サービス

代表取締役社長

野口久美子

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