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第23回ウクライナ避難民の方によるウクライナ家庭料理教室★2種の豆入りボルシチ

2024年11月8日

弊社は、ウクライナ避難民の方に、家庭料理を教えて頂くプロジェクト(ロシア語通訳付き)を行っております。

 

日本でなかなかお仕事の見つかりにくい、日本語の分からない方、中長期的に日本に滞在せざるをえない方、周囲に日本語の話せる方やサポートが少ない方を優先し、報酬ありの「お仕事」として来て頂いています。

 

当料理教室、定番のボルシチは既に4回やっております。やはりウクライナ料理の定番なので、リクエストも多く、我々も作り慣れ…。そして今回もリクエストにお応えしてのボルシチです。でも、ただのボルシチではつまらない。「キーウではよく豆のボルシチを作っていましたよ!重くなくて美味しいんです!」とヴェーラさんの一声で、今日は(もちろん土鍋で)豆のボルシチを作ります。いつものお三方が、ご参加くださいました!

 

材料です。今日はスーパーでよく売られているレッドキドニーと和豆ミックスを使います。ヴェーラさん、小豆の写真を撮ってきて「日本ではこれもスープに使いますか」。うーん、温かい汁ものなら、お汁粉かな。でもあれはスープではない、か…。

 

 

ボルシチ作りは野菜切り。人参、じゃがいも、玉ねぎ、パプリカ…。ひたすら切っていきます。

 

 

「ビーツはこのおろし金でやりましょう」「えー」「簡単ですよ」手が真っ赤!ちなみに今日の材料はすべてドン・キホーテで揃いました。

 

 

 

あとは、ひたすら材料を炒め続けます。この料理教室も、今日で23回目。今までいったいどれだけの野菜を炒めたことか。フライパンの向こう側に、炒めてきた野菜の面影がよぎるわ~…。ウクライナ料理の奥義は「大量の野菜」と「炒め」ですね。ここをきちんとやらなければウクライナ料理にならない気がする。フライパンに、土鍋で煮ている豚肉の汁をかけて、さらに炒めます。腕がつらい…。

 

 

肉の入った土鍋にキャベツと豆をいれます。さらに炒めた野菜を入れ、ローリエがあれば入れて。最後は、おろしにんにくと乾燥ディルを入れます。「にんにくは2かけですが、足りますか。味を見て下さい」小皿にわけて味見して頂きます。「どうでしょ」「もっといれてもいいですね」「確かに…」。にんにくが効いた方が美味!にんにくはマシマシでいきますか!

 

 

「生のディルでもいいですが、熱いスープで加熱するなら乾燥ディルがいいでしょう。生は最後に飾りに散らしてください」

 

ヴェーラさんイチオシの「豆のボルシチ」の完成です。今日は、ウクライナ産の白ワインと一緒に頂きます。

 

 

今日は、弊社の7期最初の料理教室。ヴェーラさんには日本産の赤ワイン、参加者のお三方には、アルメニア産赤ワインを記念品として御用意させて頂きました。ちなみにこのワインの銘柄は、昔、エレヴァンでNATOの防災訓練に参加した際(私の過去を詮索しないように)、パーティで頂いたものなんですねー…。あんときゃ、ロシアも参加してて、ここまで仲は悪くなかったのに…(遠い目)。平和と安定が、もうなによりも大事…。

 

 

いつもの定番ボルシチに、豆の甘さが加わり、一工夫された一品になりました。私も豆のボルシチは初めてです。「おいしー!」「いいですねえ」皆さんにも大好評です。寒さ深まる11月の夜の食卓が華やぐこと間違いなし。「今日は、サワークリームではなく生クリームを入れてみてください。サワークリームが手に入らないとき、使ってみてくださいね」生クリームも大変美味しく仕上がりますが、入れすぎには要注意。さて、土鍋に摺り切り一杯できたはずの豆のボルシチですが、あまりに美味しくて大人6名で食べきってしまいました。

 

ヴェーラさんの名言「同じボルシチは二度とない」、まさに今日もそうでした。日本のお雑煮や味噌汁がバラエティに富むように、ボルシチも味の万華鏡ですねえ。

 

このチームは、次回は日本でもおなじみビーフ・ストロガノフに挑戦します。寒い年の暮れに相応しいボリュームのある一品、実は意外と簡単にできるそうです!

 

株式会社日露サービス

代表取締役社長

野口久美子

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